クリークとのお別れ
b0129115_232428.jpg



6月としてはめずらしい35℃以上の酷暑を記録した29日、
クリークはぐったりとした。
ここのところの暑さで息が荒く、
28日の朝ご飯は私の手からかろうじて食べてくれたけど、
その夜はまるで受け付けようとしない。
29日、朝ご飯はやはり無理・・・暑さでバテたのかな?
そのくらいにしか考えてなかったのだけど、やはりこれは・・・
午前中の仕事が終わり、これはおかしい・・・と体温を測ると40度を超えている。
まずい・・・午後の診療時間になって医者へ連れて行った。

「熱中症の症状のようだけど、肥満細胞腫がかなりまわっているのだと思う。」
ドクターはそういった。
赤血球が破壊され、ひどい貧血状態だった。
ここ数日、呼吸が苦しいのはそのせいだったんだね・・・
「どうしますか?点滴して入院させるのが通常ですが、
でも入院中に何が起こってもおかしくない状態だと思います。」

「クリーク、また元気になるのかな?」
そうクリークに向かって言葉に出すと涙が止まらなくなった。
私はしばらくステンレスのゲージの中のクリークの様子を見守っていた。
・・・クリークの目は「どこにも行かないで。」と訴えている。

「先生、私、連れて帰ります。」
病院の診療時間の最後まで点滴をしててもらい、
管を抜いて家へとクリークをつれて帰った。

車の中ではスヤスヤと眠っている。
安心したんだね、落ち着いてる。
でも、一度吐いた・・・クリークの目は飛び出すほど見開いていて、
「つらいよ〜たすけて〜」と言っていた。
「クリーク、心配しないくていいよ。ずっと一緒にいるよ。」




9時過ぎに家に戻り、クリークを座布団の上に横にさせた。
息も落ち着き、疲れたように横になったまま・・・
すると10時頃、起き上がって自分のベッドへとふらつきながら入り、
そのまま落ち着いて寝はじめた。
「このまま落ち着いてくれるのかも。」
しばらく様子を見ていたけど大丈夫そうなので私も11:30くらいに眠りについた。

1:00過ぎ、苦しそうな呼吸の音で目を覚ます。
頭をベッドから落として反っくり返ってもどしていた・・・。
熱を測ると41度を超えている・・・
苦しそう・・・保冷剤で脇やそけい部を冷やす。
だいぶ熱が下がってくると保冷剤を嫌がって動いた。
39℃をきった・・・大丈夫・・・
3:00過ぎには落ち着いてまた寝はじめてくれた。

4:30、再び苦しそうな息で目を覚ます。
熱はやはり41度を超え、皮膚は蒼白だった・・・
一生懸命冷やしたけど、もう無理かもしれない・・・
「クリーク、苦しいね・・・もう、頑張らなくていいよ。」
そういうと体を硬直して反り返り、激しく嘔吐し鼻からもそれが吹き出した。
「クリーク!ありがとう!ありがとう!クリーク!また会おうね!」
私はクリークの手を握り、頭を支え、そう絶叫した。
クリークは吸おうとしても息の入ってこない呼吸を3、4回喘いで、
5:00、クリークは完全に白くなって呼吸が止まった・・・。
11歳と1ヶ月だった。



b0129115_2324664.jpg


体をきれいにし、火葬の手続きをし、
庭に咲いている紫陽花を摘んで枕元に飾った。
紫陽花もこの数日の暑さで今日が最後という感じだった。
クリークは何度目をつぶらせても目を開き私を見ている。
いつもそうやって私を見ていたね。





人に聞いて向かった火葬する場所は
オオカミもいるブリーダーのところだった。
豚や山羊もいる、フレンチブルや大きな犬達も・・・
野外に止められた火葬用のバン・・・
想像もしていなかった光景に私はふらついた。
簡単なお別れのあと、クリークは抱き上げられ、
ぶらりとなったクリークの姿に娘はわなわなと泣いた。
そしてひとりで炉の中にそのままで横たわっているクリークの後ろ姿に
娘は泣き叫んだ・・・私は目眩がした。

焼き終わるまでその場所を離れ、
車を出すと私は頭の中が真っ白で、血の気が引くようだった。

千倉の海でその時間を娘と過ごした。
長くて、怖くて、切なくて、やるせなくて、後悔して・・・
2時間がとても苦しい時間だった。

b0129115_2324946.jpg





「クリーク、お家に帰ろう。」
私の作った壷に納めてクリークのお骨と家路についた。

「これがクリークの頑張って生きてきた証だよ。」
お骨を眺めながら、娘にそう話した。

b0129115_23241387.jpg


ありがとう、クリーク。
[PR]
by cotomotoca | 2011-07-05 22:53 | 犬の事
<< 7月のココロンバ/2011 2011/6月のランチ >>



All as Art『マナを満たし、マナと繋がり、マナとなる』
by cotomotoca


『私の森の情景』

陶芸家として思うこと



『器と暮らし』
2007~2008

東京時代のブログ




『ささやかなもの』
2006年

小さなアトリエからの物語



Tomoko Uchiyama | 


Wonderful Dogs
coto moto caは犬の保護活動を
応援しています。


カテゴリ
お知らせ
日々
風景
アトリエ
coto moto ca 時間
Welcome OPEN DAY
coto moto ca ごはん
出会い
お気に入り
発酵

散歩
陶作品
季節
子ども
お店・mono coto
犬の事
ココロンバ
ココロ絵日記
アートセラピー
陶芸教室
おもうこと
AWASU ライフサークル
アトピー
妖精たちとの暮らし方
ランチ&かっさ
にじみ絵
かっさのこと
MANA ART
nymphish
『いろあそび』
感謝市
外部リンク
以前の記事
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
フォロー中のブログ
FALL
明月記
Change by Gr...
おいしい野菜のぶろぐ
51farm
「アートな毎日」?森すみ...
ココロとカラダは大事な相...
検索
その他のジャンル