路風舎
部屋の奥から眺める景色、
庭をめぐるように配置した器たち・・・
蓮の葉にお供物をそなえてお迎えしていた
子どもの頃のお盆の風景の思い出…
そんな話をゆっくりとうかがってた・・・
わたし自身は体験していないことだったけど、
たぶんインドやタイでそんな風習には触れていたんだわと気づく。
内と外がつながって見える・・・
そう、そういうことなんだわ・・・
からだにすんと馴染む曲線に沿って、器の感触をあじわいながら・・・
そんな時、たましいは美しい水辺でくつろぎ、
水面にうつる細やかな波紋を感じ取っているの。
正座をして、ご自身の前に器を置いては
ひとつひとつと丁寧に向き合ってくださっている姿は
本当にうつくしくって、
わたしは胸が熱くなって涙があふれてきた。
『蓮』とこの空間がもたらしてくれる物語…
水の音を聞きながら、自然とそこにあることにくつろいでいる
そんな時間が流れています。
陰の静かな空間・・・
内側にあるものとの対話は
言葉にならずとも
静かに静かに脈打ちはじめる。
手にとるとあたたかい・・・
そう、言ってくださることがしばしばあります。
食器、というものというだけではない
『なにか』をきっと感じてくださっているのだと思うのです。
ありがたいです。
心より感謝です。